その手で溶かして
「なんだか、教室だと真雪が話し掛けるなって言っている気がして。」
「そんなことないわよ。」
遠藤君が言うように、話し掛けて欲しくないわけでもないし、一人が好きなわけでもない。
ただ、誰かに話し掛けれるほどの話題を持ち合わせていないだけ。
楽しい話は勿論できないし、何をどんな風に話し掛けていいのかもわからない。
それに、私と話をしていたって面白くないんじゃないかって思ってしまうし……
「じゃあ、これからは話掛けようかな。」
「えぇ。いつでも大歓迎。」