その手で溶かして
変といえば変だけど、これでママの気持ちが落ち着き、楽しそうにしてくれるならこの状況に付き合うことに決めた。
みんな少なからず、可笑しな所くらい持ち合わせている。
次の日も、その次の日も、パパはいるけれど、いなかった。
もしかしたら、こうしてずっとパパはいるけれど、いなかったのかもしれない。
何日か経った頃には、この状況が日常となり、違和感など感じない。
「さぁ、いただきましょう。」
「いただきます。」
今日も手の込んだ料理がテーブルに並ぶ。