その手で溶かして
遠藤君に見つからないように握りこぶしを作り、大きく息を吸ってから階段を駆け上がった。
私なりの気合の入れ方。
「ここから5分くらい歩くとグラウンドだから。」
「うん。」
そんな話をしてる側から、湧き上がってくる汗。
こんな状態で何時間も外にいることが出来るだろうか?
でも、小さい頃はよく遊んでいたな……
炎天下だろうと、猛吹雪だろうと、私達はいつもブランコの側で遊んでいた。
私達のお気に入りの場所。
ウミの大切な場所。