虹の音
校庭ではたくさんの部活が活動していた。
テニスコートの横にあるバレーコートで、男バレがパス練をしていた。
今日はバスケが体育館練習で、バレーが外練の日らしい。
…はっ。
自分が足を止めて、空木を目で探していることに気づく。
無意識に意識していると再確認する瞬間。
それを無かったことにするように首をふり、再び歩き出した…その時。
「あれ、凛じゃん!」
「…え」
背後から聞きなれた声がした。
振り返らなくても誰だかわかるに決まってる。
「お前体調大丈夫かよ」
すたすたと近づいてくる声の持ち主。