虹の音



「あ、そだ。これ佐々木さんの分」


そう言って空木が差し出したのは、パピコアイスだった。

期間限定のいちごみるく味。



「…これは?」

「哲っちゃんが自習ん時、浮かれて買ってきたみたい」

「あたしの…だよね」



「うん、佐々木さんと、俺の」




――ふたりの?
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