虹の音
「凛、宿題おわった?」
「…うん。なんとか」
あーあ。
だんだんと人も集まりだしてきた。
空木との2人だけの時間が終わっちゃうよ。
「ん、ならよかった!ほんとごめんな…朝早くに」
「むしろありがたいよ!これで昼休みも伊純と遊べるし」
―――空木とも2人で勉強できたし。
空木はまた優しく笑って、登校してきた仲間のところへ走って行った。
「り―――ん―――!!!!」
「ぐはッ!!」
「なあ大丈夫か!?昨日どうしちゃったん!!」
背中に飛びついてきたのは伊純。
息を切らせてなにやら興奮してる感じ。
「うん、たぶん疲れてたんだよ」
「ホンマか??安心したわぁ~」
伊純はにこっと笑う。
「うらうら~席つけぇい!!!」
哲っちゃんが今日もだるそうに入ってくる。
朝のHRが始まった。