▼ちょこchuross!!
1.first!!
中学生になった私。

スカート膝上のお姉ちゃんに憧れて
鏡の前で折って…

ゴツンッ!!
「痛ッ…!!」

勢い余って鏡におデコから衝突。
「……あーあ、お姉ちゃんの真似したかったのにな」

思い浮かぶのは、完璧な姉の制服姿。
今日もさっさとキメて『学校』へ行ってる。

時計をふと見上げて--…。

「え、嘘」




そんな遅刻寸前、ドタバタで学校行ったのだから。

「ぷぷぷっ!!」
「ねェ、あのコ何であんなトコロに絆創膏なの??」


あの後--…

ちょっと擦り剝いてたから
おデコには絆創膏をペタリ、と。

いつも伸ばしている前髪は
いつも通り上でピンで留めてある訳で…。



そりゃ目立つし、
--笑われる訳だ。

でもそんな事で
涙目になっている自分に気付かされる。


そして…
私はこんな自分が昔から大嫌いで。

昔から鈍臭いのよねー。

そんな自分を見つけ、また落ち込む。

朝からおデコがズキズキ痛いけど
心まで痛いよ!!

なーんて一人でぶつぶつ言ってみる。


--こんなあたしじゃ…。
「お姉ちゃんに、なんて言える立場じゃないもんね。」




「晴菜(はるな)? どうしたの??」

……。
「えッ!! お姉ちゃん!? 何で!?」
「えー、晴菜起きなかったんだもん。」

偶然、姉の茉菜(まな)が私を見つけて、
微妙にズレた返事をしながら駆け寄る。

そんな姉を見た周りの人は、
一度足を止めて。 一瞬、姉を見る。

そして何事もなかったようかのように。

そして、その瞬間が一番大嫌いだった。


姉と私を見比べる通行人の不思議そうな顔、が。
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop