俺がお前を守るからだからお前は…
優しき暴君

 「僕が就任したからには世界を変えて見せよう」

 声高らかに。
 
 民衆の期待と非難を背負い、彼は悠然と立っていた。

 「…おめでとう。南(みなみ)」

 南は心底嬉しそうに。

 南は心の底から悲しそうに。

 俺に笑いかけた。

 「毬也(まりや)。お前が今日から僕の楯とあれ。」

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