俺がお前を守るからだからお前は…

 南は、愛しむ様な目で萌の全身を見た。

 それはまるで目で犯しているように。

 凝視し、服の中まで透けているようないきおいで。

 見つめるのではなく、凝視。

 異様な異常がそこに、平然とあった。

 「おにぃ…お兄ちゃん。わた、私帰る、ね?」

 さっきまでイケメン王子様みたい★とか言っていた妹は、南の横を通り抜けようとした。

 …そして止められた。

 
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