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夜の端
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ずしりと、腹が圧迫
される。少女がゆみ
に馬乗りになる。血
の気のない手のひら
が、もったいぶるよ
うにのびてきて、強
く脈打つ首を絞める
。金縛りにあったみ
たいに、体が動かな
い。生きた人のもの
とは思えないくらい
冷えた、吐息がかか
る。
「死にたァい?」
逆光のせいか、黒く
しかみえない顔で、
少女が尋ねる。ガチ
ガチ歯をならし、ゆ
みは必死で首をふろ
うとしたが、微動だ
にしない。
嫌だ。いやだ。
鳥肌をたてながら
訴える。すすり笑い
がこぼれてきて、ぎ
ゅうぎゅう気道がし
めつけられていく。
遠のく意識の中、彼
女は、赤い三日月の
ような口を見た。