HEARTs.
気がついたら走り出してた。
涙が止まんなくて、
これまでのアヤトとの思い出がありすぎて、一緒に居すぎて、好きなんて感情お互いに忘れてて、
私の一方的な片思いだった。
思えば思うほど、
涙で紙袋が濡れて、
私の 初恋は 涙で終わっちゃった…。
「准華っ准華っ‥」
『んー?』
机から体を起こすと、
都澤先生がいた。
一年生の副担だから
教えてあげてんだろうな~
一年生が羨ましい。
でも黒のスーツに青のネクタイ、黒くてちょっとワックスで立てた髪、黒縁ではっきりした目。
私と並ぶと先生の背がちょい高い背。
本当にカッコイい!
二年前のあの恋はもう、自分の中では終わっちゃった…ー
今は、アヤトとも普通に話せる。
でもなんで同じ高校なんだろう……
また新たな疑問が出来た。
そんなことを考えながら都澤先生を目で追う。