LOVE FIGHT〜恋の勝負〜

「あれっ?きり様いなくなってる〜」


「そっ。別に良いじゃない。そんなことよりお昼食べましょ。」


「あっ、そーだった。忘れてた〜」


「速くしないと昼休みが終わるわ。」


本当はまだまだ時間はある


けど、

会長の話しは心臓に悪い


「うふふっ今日の百恵の弁当はスペシャルだよぉ?」

ｼｭﾙっと弁当の包みを開いた
百恵の手が止まった


「あれ……」


「どうしたの?」


弁当に特に異変は見当たらない


「……い…」


だけど百恵の顔は
どんどん青ざめてゆく


「えっ?何?聞こえない」


「ヤバい!!ゴメン凛々!!
ウチちょっと急用!!」


「えっ!?ああ…うん?いってらっしゃい?」


「本当にごめんねーーーー!!」


そうして百恵は弁当を持って

風のように去っていった


「何なのよ一体……」


意味不明過ぎる


どうみても
普通のお弁当だった


家族のを間違えて持ってきた?


今さらどうにも出来ないし

あんな慌てるほどでもないな…



中身入れ忘れてたとか?

いや

さすがにそれは無い。


百恵なら
余計にありえない