Kissシリーズ・昔からのキス
昔からのキス
わたしの幼馴染は、ちょっと変わったヤツだった。
キレイな顔をしているのに、その表情は滅多に動かない。
せめて笑顔を浮かべてほしくて、わたしは小学生時代、少ない知恵を出して、イロイロしてみたが…みんな失敗だった。
「ねぇ、何でそんなことするの?」
と、ある日、アイツに聞かれた。
それは手品を見せたら喜んでくれるだろうかと思ってやったみたが、仕込んでいたネタが地面に落ちて、気分まで落ち込んでいた時だった。
「だってお前…全然笑わないじゃないか」
泣きそうになるのを必死に抑えて、わたしは真っ直ぐにアイツを見つめる。
「お前、せっかくキレイな顔をしているのに、笑わないなんてもったいないだろう?」
「…それ、女の子のキミに言われると、結構複雑なんだけど」
そう言って遠い目をされた。
「わたしは笑うから良いんだっ! でもお前は全然笑わないじゃないか!」
でも怒ったり悲しんでいるところは、見たことがあった。
キレイな顔をしているのに、その表情は滅多に動かない。
せめて笑顔を浮かべてほしくて、わたしは小学生時代、少ない知恵を出して、イロイロしてみたが…みんな失敗だった。
「ねぇ、何でそんなことするの?」
と、ある日、アイツに聞かれた。
それは手品を見せたら喜んでくれるだろうかと思ってやったみたが、仕込んでいたネタが地面に落ちて、気分まで落ち込んでいた時だった。
「だってお前…全然笑わないじゃないか」
泣きそうになるのを必死に抑えて、わたしは真っ直ぐにアイツを見つめる。
「お前、せっかくキレイな顔をしているのに、笑わないなんてもったいないだろう?」
「…それ、女の子のキミに言われると、結構複雑なんだけど」
そう言って遠い目をされた。
「わたしは笑うから良いんだっ! でもお前は全然笑わないじゃないか!」
でも怒ったり悲しんでいるところは、見たことがあった。
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