Forbidden Love
「…ッじゃあ…あたしじゃなくて…

怜央くんの中のあの子を見てたの…!?」



『…ごめん……。

俺は…アイツしか…』



「イヤッ!
そんなの聞きたくない!」


結崎は耳を塞いで目を固く閉じる。



俺は結崎の手をそっと掴み、耳から手を遠ざけた。




『聞いてくれ。
俺はもちろん結崎も好きだった。

…だが…俺は彼女しか見えなくなってた』




「あたしじゃ……あたしじゃダメなの!?

あの子の代わりにはなれないの!?


それにあの子は那智と…ッ!」



俺は結崎の口元に指を当てた。



『そんなの百も承知さ。

でも――どうしても無理なんだ…』



拳をギュッと握りしめて震えているのが分かった。



怒っているのか、悲しんでいるのかは定かではない。


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