Forbidden Love
「怜央……」



ふと俺を呼ぶ声。
ドアに結崎が立っていた。


「どうしたんだよ、沙耶香?
茜ならどっか行ったぞ?」


「ううん、あたしは怜央に用があるの…」



「俺に?
何だよ、畏まって」




結崎は後ろに何かを隠しているように見えた。



「コレ……」



結崎は綺麗に包んだチョコを俺に渡した。



「サンキュ♪
沙耶香のは美味いよな!

茜のも美味いんだかな」




その返事に結崎は少し険しくなった。



悲しさも、その瞳から感じられた…。



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