[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
(……なんか怖そうな人
だな……)



こんな晴れた真夏日に、
全身黒い服に黒い帽子、
おまけにサングラスとか。



ちょっと不審…? なんて
思った時、背後からよく
知ってる声がかかる。



「――あんずちゃん!」



「…………っ!!」



待ちに待った声の主は、
もちろん風見先輩だ。



あたしは跳びはねるように
振り返った。



「あっ、お、おはよー
ございますっ!!」



「おはよ。

……どーしたの?」



「あ、えっと、帽子が
飛んじゃって、拾って
もらって……」


_
< 106 / 257 >

この作品をシェア

pagetop