[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜

陵side

     ★★★★★



―――バキッ。




手の中で、持ってたシャー
ペンが音をたてて折れた。




――休日のカフェ、
込み合う席のひとつ。



そこでオレは席に座って、
ちょっとした調べ物を
してるふうを装って、
ドリンクひとつで居座り中。



何してるかとか、今さら
説明するまでもねーよな。



そう――真後ろの席には、
あんずがいる。



背の高いソファ席に
なってるからお互い姿は
全く見えないが、声はよく
聞こえてきた。


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