[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
オレはすぐにガタイのいい
男の後ろに隠れるように
して歩いてるし、周りも
幸い気づいてない。



不審げにキョロキョロ
しながらも、結局風見は
またあんずを促して歩き始める。



(もーやめとけよ、コラ……!)



―――だけど下心のある
男ってのは、マジでしぶとい。



風見もこりなかった。



ヤツは三度目の正直と
ばかりに、今度はさりげなく
あんずの肩を抱こうと、
左腕をユラリと持ち上げ――…。



(だーもーっ、いい加減に
しやがれっっ!!)



ビュンッッッ!


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