[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
あたしが意識し過ぎてる
からかな?



だけどあたしには何もかもが
初めてだから、緊張しない
ではいられない。




――エンドロールが終わって
照明が明るくなると、
あたしはチラッと先輩を見た。



時々映画の感想を言い合い
ながら笑ったりして、先輩も
楽しんで見てたかな? 
とは思う。



だから笑顔で、



「面白かったですね」



って、声をかけたんだけど……。



「…………先輩?」



まだ深く椅子に腰掛けた
ままの先輩は、なんか
ふに落ちない不思議そうな
顔をしてる。


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