[完]愛しいｷﾐは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜

ＡＣＴ-６ モウイチド

あんずside

　　　　　★★★★★



｢そう……だったんだ……｣



話を聞き終わると、亜希、
春香、陵の三人は、沈痛な
面持ちで深い息をついてた。



｢危なかったね。

でも……何もなくて、
よかった……｣



言葉を迷いつつもそう
言った春香が、よしよしと
あたしの頭を撫でてくれる。



｢風見先輩がそんな人だ
なんて知らなかった。

あんなに人気あるのに、
実はひどい人だったんだね｣



怒りを滲ませて言うのは亜希。



｢ん……。

でも、あたしも悪かったんだよ。

直接は全然知らない相手
なのに、簡単にデートなんて
受けるから……｣


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