[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
だから、



「もういいんだ。

おかげで目が覚めたから」



できるだけ明るい声でそう
言うと、三人はそろって
目をパチクリとさせた。



「あんず……落ち込んで
ないの?」



真っ先に言ったのは亜希。



あたしのことだから、
ショック〜ってメソメソ
泣きわめくと思ってたのかな。



「そりゃ落ち込んでるよ。

でも、もう仕方ないでしょ」



「そりゃそうだけど。

……それじゃあ、風見先輩の
ことはもう諦めるのね?」



「………うん」



っていうか、ああいう人
だってわかった以上、もう
あの人を慕い続けてく
ことはできないから。


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