[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
     ★★★★★



公園に戻ってみると、
あんずの姿はチラッと
見えたが、何だかさっき
とは様子が変わっていた。



あんずは備えつけのベンチに
座ってて――その周りを、
数人の子供が困り顔で
取り囲んでる。



(なんかあったのか――?)



オレはマスクと眼帯の
位置を確認しながら園に
入り、思い切って声をかけた。



「どうかしたのか?」



「え………!?」



子供達はパッと顔をあげたが、
声の主がオレだとわかると、
ソッコー表情が強張る。



(ま、ガキから見りゃ
不審者だわな)


_
< 165 / 257 >

この作品をシェア

pagetop