[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
そっか……もしかしてこれ、
最大級のチャンスなんだ。



「……………っ」



トクン、トクン、トクン。


鼓動が、徐々に高まる。



時間が止まったような
感じがした。



オレは自分で『落ち着け
落ち着け』と言い聞かせ
ながら、ゆっくりと、
あんずの寝顔に自分の顔を
近づける――…。





「ん…………」




かわいい吐息を漏らし
ながら、あんずがパチリと
目を開け。



そして次の瞬間――

目の前に迫ったオレの顔に
気づいて、ワナワナと唇を
震わせた。



「キ……キャーーッ!!?」


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