[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
「え――――…?」



その声の雰囲気が今まで
とはどこか違ってるのに
気づいて、あたしはハッと
顔をあげる。



見えてる片方の目と視線が
重なると――

太郎さんは優しいけど
真剣な光をたたえた瞳で、
あたしを見てた。



(太郎さん………?)



「……あんずちゃんみたいに
素直でかわいい子、今ドキ
滅多にいないよな。

なんかオレ――あんず
ちゃんと話すのが楽しくてさ。

ホントは今日も……キミに
会えないかなって思いながら、
待ってたんだ――」



「太郎さん………!」


_
< 194 / 257 >

この作品をシェア

pagetop