[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
鼓動が、ドキンと大きく
跳ねたのがわかる。



その後もトクトクといつも
よりかなり速いペースで
波打って、それと同時に
段々と体も熱くなってきた。



(やだ……あたしきっと、
顔赤い……!)



落ち着け落ち着け。


あたしちょっと、意識しすぎ。



深読みしちゃダメだよ。


楽しいって――だからつまり、
あたしが思ってるのと同じ
意味でしょ――…。




………一人焦るあたしの
目の前で。



太郎さんは突然、独り言
みたいに『これもういいや』
と囁くと、つけてた
マスクを外した。


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