[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
キッパリとそう言い切って、
太郎さんは近くのゴミ箱に
ポイッとマスクを捨てた。



ニッコリと笑うその顔は、
まだ片目が隠れててちょっと
わかりづらいけど、でも、
すごく大人っぽくて優しくて――

そして何だか少し、
懐かしい感じがした。



(どうしてかな? 不思議。

でもやっぱり、この人と
いるとすごく落ち着く――…)



キレイな夕焼けが空を染めて、
日暮れが近いことを教えて
くれてたけど。




……あたしはもう少しだけ、
ここでこうしていたいなって、
思ってた。





     ★★★★★



_
< 197 / 257 >

この作品をシェア

pagetop