[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
『――――は?』



陵はワンテンポ遅れて、
呆気にとられたような声を
返してきた。



(ちょっと単刀直入すぎたかな。

えーと、それじゃあ――)



「なんかね。あたし、山田
太郎さんのこと好きかも
しれないんだって」



『ブッッッッッッ!!!』




――――え? “ブッ”?



「ど、どーしたの陵っ?

なんかすごい音したけどっ?」



慌てて電話口に叫んだ
けど、聞こえてきたのは
遠くでゴホゴホと咳込む
ような音だった。



ハラハラしつつ待ってると、
1分くらいしてようやく
それは納まって、


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