[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
危険な橋を渡るかどうかの
選択だ。



(どうする――…?)



オレは目を閉じて、意識を
集中させて考えた。


こんなに考えたのは何年
ぶりだってくらい、考えた。



でも――思考の最後に
浮かぶのは、いつも間近で
見てきた、天使のような
あの笑顔。



屈託なく笑うあんずのあの
笑顔を、やっと本当に
オレのものにできる?



親友としてじゃなく、
彼氏として――あの笑顔を、
向けてもらうことができる?




………そう思った時点で、
もう答えは出てる。



やっと、そう気づいた。


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