[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
「だよな。

オレはもう何年も、ずっと
それだけを望んできたん
じゃねーかよ――」



それがやっと、手を伸ばせば
届きそうなところにあるんだ。


みすみす目をそらして
引き返すなんてこと、
このオレにできるか。



「オレは―――…!」




―――答えは、決まった。



だとしたら……最後は、
自分自身でケリをつけなきゃな。



「――――よし」



オレは静かに立ち上がると、
確かな決意を胸に部屋を出る。



向かったのは1階の
ばぁちゃんの座敷だ。



ばぁちゃんはテレビを
見ながら、またのんびりと
茶を飲んでた。


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