[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
呟くように言って、陵は
しばらく黙り込んだ。



少しするとコホンと小さく
咳ばらいをして、ちょっと
遠慮がちな声で聞いてくる。



『多分かなりの人数が
押しかけるよ。

それでも、直接渡したい?』



「え? えーっと……」



先輩を好きな女の子が
ひしめき合って、ある意味
バトルって言っていい
くらいの激しさになる。



本当ならそういうのは大の
苦手のあたし。



なのに本当に大丈夫? 
って、陵は言いたいんだろう。



(わかってるよ。

でもやっぱり、これが最後
だし……)


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