[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
「―――うん。

渡したい、かな………」



ためらいつつも思い切って
答えると、電話の向こうで
はぁっと大きくため息を
つく音が聞こえてきた。



『……わかったよ。
それじゃあ、頑張れ。

きっといつ行ったって
ライバルはウジャウジャいるよ。

気合いで突き進むしかないね』



「う……や、やっぱそう
だよね……」



『―――だよ。そういう
相手を好きになったんだ、
仕方ないでしょ』



「う、うん………」



陵の言うとおりだ。


それをわかったうえで
ずっと片想い続けてるん
だから、怖じけづいてる
場合じゃないんだよね……。


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