[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
「陵が羨ましい? あたしを!?」



ますますビックリ。


羨ましいのはあたしの方
なのに、信じらんない。



だけど陵は、大マジメな
顔で頷いて言った。



「そうだよ。

人間ってのは、つい自分に
無いものを求めるから。

だから、人と比べて悩む
必要なんてないの。

あんずはあんずらしく、頑張れ」



力強い励ましに、あたしの
中の暗い考えも徐々に
消えていった。



陵がここまで言って
くれてるのに、ウジウジ
なんてしてられない。



「うん、わかった。

……あたし、頑張るよ!」


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