[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
「そんなの関係な――」



関係ないって言おうとしたけど。



あんずの瞳からポロリと
こぼれた涙を見たら、もう、
それ以上は言えなかった。



「あんず――…!」



「ゴメンね、陵。

せっかくいっぱい協力
してくれたのに……
ホントに、ゴメン」



あんずはようやくオレの
手から包みを取って、
胸に抱くようにギュッと
両腕で抱え込む。



そしてそれに顔をうずめる
ようにして、小さく嗚咽を
漏らして泣き始めた。



「ゴメンね。ゴメン……」


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