[完]愛しいキミは♂大親友♀ 〜女装男子の悩める日々〜
「なんであたしに、
謝んのよ……」



悲しいのも悔しいのも、
あんずだろ。



こんな時にオレのこと
なんて、気にしなくて
いいのに――。



「……わかったよ。

ホラ、思いっきり泣きな」



もう我慢できねー。



オレはグイッとあんずの
後頭部を引いて、顔を
自分の胸に押しつけた。



「陵………ふわぁぁんっ……」



オレの胸に顔をうずめて、
あんずは堪え切れなく
なったように、大声を
あげて泣き始める。



「ふぇぇ…っん。

ど、してあたし、いっつも
こんな鈍臭いのかなぁっ……」


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