地味なあの子は鬼狩り少女 〜地味子の決意〜【改稿中】
むしろ坂下君が証言しようとすると、同時に『坂下龍真も屋上の鍵を持っている』と暴露する事になる。
坂下君だって、そんな形で先生に怒られるのは不本意だろうし……おそらく、この秘密は無事に守られる事だろう。よかったよかった。
ひとまず安心した私は、思考をそこで止めるとその場に座り込んだ。
「……じゃあ俺、行くから」
「あ、うん。私は後から行くから気にしないでねっ」
「あぁ」
そして、静かに屋上から去って行く坂下君の背中を見送ろう……として。
「へ?」
扉の前で唐突にUターンした坂下君に、思わず目を丸くした。