天使の笑顔で


「うん、用ってわけじゃないんだけどね
来週、遊園地行こ」



ものすごい笑顔で俺に言う



「体大丈夫か?」


俺はまゆちゃんに遊びに誘われた喜びよりも
心配の方を先していた


「うん、この体は空気読める体だよ
その日には治ってるよ」


空気読める体って


コクろうとした時危なかったじゃん



そんなことは言えないけど



まあ元気そうだし


「うん、じゃあいいよ」


俺がそう言うと



まゆちゃんは満面の笑顔になり


「ホントに!?
やったー!」


こんなことで喜んでもらえるなら俺も嬉しいな


当日は気合い入れなきゃな


俺はその日のプランを考えていた





けど








俺はまだ知らなかった


まゆちゃんの本当の事実を





このあとまゆちゃんを病院へ帰した


色々と心配だったけどすぐ良くなったらしい
だから学校は今週の金曜日だけ来て

いつもと変わらぬ笑顔で
居てくれた



まゆちゃんは自分の心臓の事をその日みんなに話した


葉月も可奈ちゃんも受け止めてくれて



でも、

なんであのことは言わなかったの?


あの雰囲気のまま言ってほしかった


なんでまゆちゃんが


あの元気で明るいまゆちゃんが………

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