たった1ヶ月の恋

「イブとは今日でお別れかー…」

結局、何もしないまま時間は過ぎていく。

でもまぁ、3人一緒に過ごせたから、いいかな。今日一日、スッゴい平和だったし。


「大丈夫、また会えるって」

あたしの頭をポンポン、と撫で、ハチはニッと笑った。あたしの好きな、笑顔だった。


「 うん、そうだね」

あたしがそう頷いたとき、隣で寝ていたイブが目を覚ました。


「うるせぇな、お前ら」

相変わらずの毒舌に、不機嫌顔。

低血圧かよっ


「おはよー、イブ」

ハチが笑顔でそう言うと、イブは「あぁ」と小さく返事をして、欠伸をした。


「なぁ、今何時?」

「えーっと、4時30分だよ」


イブに聞かれて、今初めて時計を見た。4時30分って、もう夕方じゃない。

「時間聞いたら腹減ってきたー」

ハチがソファーに項垂れる。

あたしも同感。


時間聞いたら、凄くお腹減ってきた。お昼、食べてないんだし。唯一食べたのがアップルパイだし。

「早いけど夜ご飯作ろうか」
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