たった1ヶ月の恋
生きているあたし
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右手にギュッと握られるような感覚。
あたしより大きくて、冷たくて……それでも何故か暖かくて……
この感覚をあたしは知ってる。
「ハチ……?」
ゆっくり目を開けると、見覚えのある景色と、カーテンの隙間から入ってくる光が目に入った。
あれ、あたし昨日あのまま寝ちゃって………
…何で生きてるの?
「ハチっ、ハチ!!」
あたしの右手を握ったまま、ベッドのそばに座って寝ているハチを揺する。
「ん……どーした…海」
寝ぼけているのだろう。まだ眠そうな目でこっちを見てくる。
「どーしたじゃないよ!! 何であたし生きてんの!?」
今日は目覚めないだろうと思っていたのに、あっさり目覚めてしまった。