たった1ヶ月の恋

「悪い悪い。あのさ、海。新学期始まったら俺も学校に行っていいかな?」


真っ黒な服着て、そんなにおっきい鎌持ってる男が、学校に来たら大騒ぎだ。

大騒ぎどころじゃなくて、きっと警察とか来ちゃうよね。


「大丈夫、海にしか見えないから」

そうだった。

「別にいいけど、何で?」

「No.5が、それだけ危ないやつってことなんだよね」

あぁ、ハチのいない学校でNo.5が出てきたら大変だもんね。


窓ガラス割れるどころじゃ、済まない問題だもんね。


「そっか、分かった。でも、学校にいる間はハチとは話さないからね」


周りから見たら1人でブツブツ喋ってるようなもんだし。

そんなところを見られた日には、もう普通の人間として扱ってもらえないだろう(笑)


あたしがそんなやつ見たら、きっと焦って発狂しちゃうなっ!


「………仕方ないから、そこは折れてやるよ。でも俺は一方的に喋るからな。」

寂しがり屋かっ!

「それと、リンゴは必需品な。学校にも予備を持って行くんだぞ。」

何故?

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