たった1ヶ月の恋
死神界の掟
あと2日で、新学期が始まってしまうという日に、あたしたちは結構深刻な話をしていた。
「死神界の掟、お前に全部教えてやるから頭にたたき込め。」
リビングには、あたし、ハチ、イブの3人がいる。その中でイブだけ、不機嫌な顔で喋った。
「あたしが死神界の掟覚えてどうすんの?ハチが覚えた方がいいんじゃない?」
あたしがそう言うと、イブはあたしをギロリと睨む。まぁ、昨日の今日で仲良くなれるとは思ってないけどさ、怖いよ、その顔。
「バーカ、俺をなめんな。全部覚えてるっつーの、成績2位だぞ?」
イラッときたぞ。
ハチのくせに、何だよ。
「俺のこと見下しすぎでしょ!」
何か言ってるけど、スルーしとく。イブの顔がだんだん怖くなってるし…
「お前ら黙ってろ」
そう言うと、イブは机に手をかざした。木の机が焦げていく。どうやら、文字が出てくるようだ。
「え、読めない(笑)」
少なくとも、人間には読めそうもない文字が出てきた。あぁ、死神語ってやつ?
「日本語にしてよ」
日本語以外読めないし。英語ですら読めないのに、死神語なんてもってのほか。目が痛くなる。