たった1ヶ月の恋
「うぁー……」
思わず変な声が出た。無意識だった。多分、あたし今顔赤い。
「何、緊張してんの?」
少し微笑みながら言ったハチ。緊張っていうか……何とも言えない感情。よく分かんない。
「してないよ、バカハチ」
八つ当たりだ。
ハチのバーカ。
いつもと同様、数十秒で学校に到着。まだチャイムはなってないから、なんとか間に合いそうだ。
「バカって言うなよー。はい、到着。」
ゆっくり、地面に下ろされた。浮いていた感覚から、立っている感覚に戻る。重力が戻ってきた。
「今から話しかけられても返事しないからね。変なことしないでよ?あたしは2人とは話せないんだから。」
念には念を。朝も同じことを言ったのだが、もう一度言っておいた。
特にハチ。何をしでかすか分かんないから。イブは大丈夫だと思うけど。