自閉症児光の夢、それは働く人になりたい
第5章

中学へ入学

中学へは入学前に学校へ行き、養護学級への希望を出した。


入学式当日名簿に光の名前がない。



養護学級と言うクラスはなかったのだ。



中学は小学校とは違い、普通の学級から養護学級へ通うのではなく、養護学級で1日過すと聞いていたので、その学級があると思っていたのだが。



他の養護学級の生徒さんも名前がないと、騒いでいた。



ようやく1年1組の最後に光の名前を見つける事が出来たので、光と1年1組へ行ったが光の席はなかった。


仕方なく又受け付けに戻ると、保健室の隣の教室に通される。


雑然とした広い教室の隅に、机と椅子が並んでいた。



この学校の体制に不安はつのるばかりで、この不安が的中する。


この先に起きる、日々葛藤の毎日。


又、振り出しに戻ってしまうのか。



それだけは避けたい。






< 124 / 209 >

この作品をシェア

pagetop