自閉症児光の夢、それは働く人になりたい
夕食後の就寝までの自由時間は部屋でテレビを見たり、ゲーム出来る場所に移動したりしていたようだ。



その自由時間に青空学園内にある公衆電話から家に電話が出来るのだか。


光が電話をかけて来るのをずっと待っていたが、かかって来ない。


何日が過ぎた夜に、ようやく電話がかかって来た。



元気?と聞けば大丈夫と答えるだけで、私が心配しているような事は今の所なさそうだ。



部屋にテレビは一台しかなく、上級生がだいたいは好きな番組を見るらしい。



光の部屋の上級生は光が好きな番組を見させてくれたと言う。


自分は友達の部屋で見るからと、部屋を出ていくらしい。


光はその事を気にしていた。


自分がいるから、この部屋に先輩はいたくないのかも知れないと思ってしまったようだ。







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