自閉症児光の夢、それは働く人になりたい
養護学級で生活して行く為に、必要な事を覚えて行くのだが。


光は計算することや暗記する事は得意で。



字を書く事と文章を書く事と、絵を描くのも苦手だ。



記憶力は驚くほど優れていた。



青木先生はお金の使い方も、丁寧に教えてくれた。


今、光が一人で買い物する事が出来るのは、青木先生がお金の使い方を教えてくれたからだ。


私も光にお店に行くとレジでお金を払う事を、繰り返し教えた。


青木先生は1000円でいくらの物を買うと、いくらお釣りが貰えるとか、細かいお金をどう使うかなども教えてくれた。


青木先生が画用紙で作ったお金を、光は家に持ち帰り、私とお買い物ごっこを毎日した。



光は端の細かいお金を財布から出し、上手に使う。


お金をとても大切に扱う子になった事が嬉しい。


たくさんの事が身に付いて、光は成長していた。


私の力だけではどうする事も出来ないのだ。









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