殺し屋M
大人と子供だ。


それも相手は超一流野球選手。


Mは、いくら鍛えていても推定六十は軽く超えたおじいさんだ。


Mは、突飛ばされて尻餅をつく。



タニケンは近付いて目刺し帽を取ろうとした。



Mは素早く立ち上がりタニケンの懐に入り金的に強烈なパンチを入れた。


その動作の早さと強烈なパンチにサユリは驚いた。



タニケンはあまりの痛さにうずくまった。



Mは、その首に靴紐を巻いて締めつけた。


タニケンは、訳の分からない声を出しながら片膝のままMを突飛ばす。



しかし片膝という状況と金的が効いていてMの靴紐が緩むだけだった。



Mは、タニケンの顔面に二度三度と膝蹴りを入れた。


タニケンの顔から鼻血が出た。


サユリは、この戦いをMとの約束を忘れ屋上に上がり夢中で観ていた。


Mは、追い打ちをかけるようにもう一度タニケンの顔面に膝をいれた。


そして、もう一度首の紐を締めた。


タニケンは鼻血にまみれながらもやっと自分が殺されると、理解したようだった。


ウオ!と獣じみた声を出して強引に立ち上がった。


Mの靴紐が外れた。


さすが現役アスリートタフだった。



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