殺し屋M
カラ~ンとドールのドアが開いた背の低い痩せた老人が入ってきた。
スラックスにチェックのシャツ着て古ぼけた紺色のキャップを被って頭髪は見えなかった。
サユリは、一人でコーヒーを飲みに来たんだと思い目を反らした。
老人は、少し右足を引きずりながらも真っ直ぐサユリの前に来た。
椅子に座りながら小さい声でMですと言った。
サユリは、唖然とした。
M?老人じゃないか!?何かのイタズラか?
老人は、カウンターに向かって大きな声でホットコーヒーと注文した。
口を大きく開けた時に入れ歯が少し動いたように見えた。
サユリはまだ信じられなかった。
老人は座ると更に小さく見えた。
サユリは、身長が一メートル六十五センチあったが、Mを名乗る老人は、五センチはサユリより低く見えた。
Mを名乗る男は笑いながら言った。
「驚いただろう?
俺と組んだ人間は、少ないかいるが皆最初は驚く正確には最後まで驚くがな。」