To.カノンを奏でる君
「何で? 可愛いよ」
「友達でいてくれる?」
「うん!」
「ありがとう」
直樹は泣きそうになるのを堪えた。
ありのままの直樹をきちんと受け止めてくれた花音に、心から感謝した。
「直樹君じゃ変だから直ちゃんて呼ぶね」
さりげなく、直樹が引っかかっていた事を取り去った花音。
本当は、直樹君と呼ばれる事が快く思えなかった。君付けで呼ばれるより、ちゃん付けで呼ばれたかった。
「花音!」
窓側から不意に聞こえた声。花音は振り向き、嬉しそうな声を上げた。
「祥ちゃん!」
どうやら花音の友達らしい男の子が満面の笑みを浮かべ、花音に手を振っている。
「来て、直ちゃん」
花音は直樹の腕を引き、窓側に駆け寄った。
それから花音は祥多に言う。
「祥ちゃん、新しい友達の直ちゃん。本当は直樹君て言う男の子なんだよ」
「へぇー! お前男なのか! 可愛いなぁ」
難なく直樹を受け入れる祥多に、直樹は目を丸くした。
「で、直ちゃん。こっちはうちのお隣に住んでる祥ちゃん。祥多って言うんだよ」
「よろしくな、直」
窓越しに直樹の手を握る祥多。直樹は驚きながらも、祥多の手を握り返した。
「よろしく」
ぎこちなく直樹は祥多に返した。
「今日は三人で遊ぼうね! 直ちゃんと私と祥ちゃんで」
花音の言葉に祥多は笑顔で頷く。直樹は、はにかみながら大きく頷いた。
「友達でいてくれる?」
「うん!」
「ありがとう」
直樹は泣きそうになるのを堪えた。
ありのままの直樹をきちんと受け止めてくれた花音に、心から感謝した。
「直樹君じゃ変だから直ちゃんて呼ぶね」
さりげなく、直樹が引っかかっていた事を取り去った花音。
本当は、直樹君と呼ばれる事が快く思えなかった。君付けで呼ばれるより、ちゃん付けで呼ばれたかった。
「花音!」
窓側から不意に聞こえた声。花音は振り向き、嬉しそうな声を上げた。
「祥ちゃん!」
どうやら花音の友達らしい男の子が満面の笑みを浮かべ、花音に手を振っている。
「来て、直ちゃん」
花音は直樹の腕を引き、窓側に駆け寄った。
それから花音は祥多に言う。
「祥ちゃん、新しい友達の直ちゃん。本当は直樹君て言う男の子なんだよ」
「へぇー! お前男なのか! 可愛いなぁ」
難なく直樹を受け入れる祥多に、直樹は目を丸くした。
「で、直ちゃん。こっちはうちのお隣に住んでる祥ちゃん。祥多って言うんだよ」
「よろしくな、直」
窓越しに直樹の手を握る祥多。直樹は驚きながらも、祥多の手を握り返した。
「よろしく」
ぎこちなく直樹は祥多に返した。
「今日は三人で遊ぼうね! 直ちゃんと私と祥ちゃんで」
花音の言葉に祥多は笑顔で頷く。直樹は、はにかみながら大きく頷いた。