恋々綴り。【短編集】
Short
#1
目の前にいる男は、私を思って泣いているわけではない。
私の家に上がらせて、散々酒を飲ませて、後悔。
彼女への愚痴は全部惚気にしか聞こえない。
部屋の明かりも付けないで、そのことを聞いていれば自然に酒もまずくなる。
一緒に呑みたい。
馬鹿、みたい。都合がいいように解釈して。
「ほんと、お前が彼女だったら良かったのに……」
こんなこと、聞きたくなかった。
Fin
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