恋々綴り。【短編集】

#2



 頑張って飲んでみた。
 
 二歳上の貴方は心配そうに私を見つめている。無理すんな、って頭を撫でてくれるそれに女という単語が含まれていない。


 コーヒー。しかもブラック。


 苦い、苦いと舌が叫んでいる。

 飲み終えると涙が出ていた、きっと、悔しくて。


 でも彼は笑ってた。
 私に向けて優しく笑いかけてくれた。


「頑張ったな、ほら」


 と言って手渡されたのは私が大好きな大好きなチョコレート。


 あぁ、やっぱり貴方が大好きです。



Fin
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