『A』
 
「じゃあ、山田さんの方をみかんが護衛」

「ほ〜い
よろしくね!」

「あ、よろしくお願いします」

「吉村さんの方を大塚…は今いないんだっけか
じゃあ、鷹橋」

「私が、ですか?
しかし、私は所長のお傍を離れるわけには…」

「私なら大丈夫だ
それに、他に誰がいる?
私やヒメにやらせるつもりか?おまえは」

「………わかりました
よろしくお願いしますね
吉村君」

「は、はい」

「ヒメは私と色々調べ事だ」

「はいです」

「ま、こんなトコだろう」

「………ね!ね!
もう話終わったんだよね?じゃあさ、ケーキ食べようよ!」

テーブルの上に置かれた箱をワクワクしながら見る美柑。

「あ、そうですね…
………って、これがケーキだって言いましたっけ?」

「匂いでわかったんだよ」

「す、凄いですね」

「…どうぞ」

コーヒーをテーブルの上に人数分置く匠、『A』メンバーの好みは把握しているので、石姫は角砂糖1個、美柑は角砂糖1個とミルク、甘党の響子には角砂糖3個と少量の蜂蜜を、それぞれ既に混ぜて、健二郎と奈津子にはブラックを出した。

「あ、ありがとうございます…
……あ、美味しい」

「ねぇ!早くケーキ食べようよ!」
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